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ウクライナの人・文化・社会・未来を、日本と世界につなぐ

Ukrainavi Ukrainavi

編集方針

共感のために事実を曲げません。公平さのために、証拠の強さが異なる主張を同じ重さで扱うこともしません。 この2つを両立させるために、私たちが守っている手順を公開します。

編集の価値

人の尊厳、安全、主権と人権の尊重を編集上の価値とします。その価値観と、個々の政策や事業への賛否は分けて考えます。ウクライナの政府・自治体・企業・支援団体も、必要に応じて検証の対象とします。ロシア語を話す人やロシア出身の人を、一律に敵として扱いません。

報道、解説、意見、広告は、読者が見分けられる形で表示します。

扱う分野と、扱わないもの

記事には次の5つのうち1つを主カテゴリーとして付けます。開始時点では、それぞれおおよそ次の割合を目安にしています。これは企画を配分するための目安であり、事実を曲げてまで守るノルマではありません。重大な出来事があれば、割合より公共性を優先します。

主カテゴリーと初期の配分目安
カテゴリー目安扱う範囲と境界
文化・歴史30%食、言語、映画、文学、工芸、歴史。作品の製作国・題材・時代を区別します。旅行の勧誘ではなく文化の理解のために書きます。
人と暮らし25%当事者への取材、教育、地域、仕事、ディアスポラ。被害者像や英雄像だけに固定しません。
社会を知る20%制度、経済データ、政治、戦争の背景、誤情報の検証。速報の網羅や戦況の実況は扱いません。
ビジネス・復興15%産業、企業、人材、復旧・復興の事例。成果と制約を並べて書き、投資の勧誘や企業広告とは区別します。
日本とのつながり10%文化交流、在日コミュニティ、日本での生活、共同研究。日本側の経験も取材します。

取り上げない企画

  • 容姿や国民性のランキング
  • 転載だけのまとめ記事
  • 恐怖や怒りを煽る見出し
  • 戦争を勝敗のゲームとして消費する記事
  • 根拠のない成功の保証
  • 承認を取っていない募集・募金
  • ウクライナとの接点を説明できない、一般的な採用・開発の記事

出典と裏取り

公的統計、法令、原資料、現場取材、研究を優先します。ただし一次情報だから真実、とは考えません。政府や軍の発表は「発表したという事実」の出典であって、その戦果や被害の規模が独立に確認されたことを意味しません。企業の自社説明にも同じ基準を適用します。SNSは取材の手がかりとして扱い、転載や同じ通信社の記事を別々の裏付けとして数えません。

主張の種類ごとの公開条件
主張の種類公開の条件
単純な公表事実適切な原資料1件で足りる場合があります(例:公表済みのイベント日程)。最新かどうかと発行主体は確認します。
争いのある重大な主張原則として独立した2経路以上の裏付けと、反論の機会を設けます。満たせない場合は断定せず、出典付きの「誰それの主張」として示すか、公開を保留します。
匿名の情報担当編集者が身元と接点を確認し、匿名にする理由と利害関係を記録します。匿名による個人攻撃や、根拠のない噂は載せません。
数字・比較期間、母集団、単位、通貨、名目か実質か、推計か確定か、為替の基準日を確認します。累計と単年、人数と件数を混同しません。
映像・画像元の投稿、撮影者、撮影時期、過去の使用履歴を調べます。位置の確認は裏取りのために行うものであり、危険な位置情報を公開する理由にはしません。

重要な数字・引用・固有名は全件を検査します。検索結果の要約だけを引用せず、元のページを開いて確かめます。

ウクライナに関する表記

地名は現在のウクライナ語の名称を起点にします。日本語の旧表記は、検索や歴史的な理解に必要な場合に限り、初出で併記します。

地名の表記
日本語EnglishУкраїнська
キーウKyivКиїв
オデーサOdesaОдеса
ハルキウKharkivХарків
リヴィウLvivЛьвів
ドニプロDniproДніпро
チョルノービリChornobylЧорнобиль

人名は、本人が公的・業務上で使っている表記を優先します。母語や国籍を外見から推測しません。

戦争・領土・歴史の書き分け

  • 2022年2月の出来事は「ロシアによるウクライナへの全面侵攻」と具体的に書き、それ以前からの経緯と混同しません。
  • 根拠のない「双方の対立」という表現に置き換えません。一方で、個々の事件の責任は証拠で確認します。
  • 地図では国境と実効支配線を区別し、作成日・出典・凡例を付けます。
  • 戦争犯罪などは、疑惑、調査機関の認定、起訴、裁判所の判断を分けて書き、誰の評価かを明示します。
  • 「難民」「国内避難民」「避難者」「移民」を同じ意味で使いません。法的な地位がわからない場合は、確認できる状況を記述します。
  • 「ロシア語話者=親ロシア」といった推測をしません。

取材協力者と取材者の安全

同意はチェック欄で終わらせません。取材の前に、媒体名、公開する言語、掲載の範囲、写真や実名の扱い、検索やSNSで再拡散される可能性を説明します。答えたくない質問を断る権利、取材を中断する権利、公開前に安全上の懸念を伝える方法をお伝えします。

引用内容の確認は、意味・事実・安全を確かめるためのものです。批判を削除する権限をお渡しするものではありません。公開後に完全に取り消すことは、お約束できません。

  • 子ども — 年齢に応じた本人の同意と保護者の同意に加え、安全性を別途判断します。同意があっても危険なら公開しません。学校や家族、背景の映り込みから再び特定されないかも検査します。
  • 被害や喪失を経験した方 — つらい体験の再現や、感情的な反応を求めません。休憩と撤回の機会を用意します。支援の有無を取材協力の条件にしません。
  • 軍・重要施設・避難拠点 — 未公表の部隊の位置、移動、正確な撮影地点、運用時刻、識別情報は出しません。公開済みの情報でも、再拡散による危険を評価し直します。
  • 現地の取材者・協力者 — 企画を断る権利と撤退する権利を保障します。リスク評価、緊急連絡、保険の適用、費用と報酬を事前に合意します。安全の体制がないまま前線へ派遣しません。

訂正と更新

訂正と更新は区別します。本文を検査してから更新日を変え、日付だけを新しくして鮮度を装うことはしません。

対応の基準
事象対応
安全・個人情報の問題把握し次第、該当箇所と画像の露出を直ちに止め、編集責任者へ連絡します。危険な情報を訂正のお知らせで再掲することはしません。
重要な事実の誤り検証に着手し、原則1営業日以内に訂正するか「調査中」と表示します。何が誤りでどう直したかを記事に記録します。
誤字・表記意味が変わらない修正は内部の履歴に記録します。氏名・数字・引用に関わる変更は、軽微な修正として扱いません。
その後の状況の変化訂正ではなく更新として扱い、更新日と更新内容を記載します。

再確認の期限をあらかじめ決めています。文化・歴史は6〜12か月、企業・統計・制度は3か月を上限の目安とします。渡航・安全・申請期限に関わる情報は、掲載や再配信の直前にも確認します。24時間対応の体制がない間は、「リアルタイム」「常時監視」といった表示はしません。

AIの利用

AIは補助であって、取材者ではありません。

  • 使うこと — 企画の整理、機密を除いた資料の要約、構成案、原資料に基づく下書き、翻訳の補助、表記の点検。いずれも原資料を人が確認し、担当者が原稿に責任を持ちます。
  • しないこと — 架空の取材・引用・出典・写真・執筆者・現地拠点をつくること。検証を経ない自動公開。機微な取材情報を承認なく入力すること。AIの出力を新たな出典として扱うこと。
  • AIが本文の作成や翻訳に実質的に関わった場合は、どの工程で使い、誰が確認したかを記事に表示します。誤字の修正だけの場合は内部の記録にとどめます。
  • 生成した画像は、抽象的な説明図に限って使い、その旨を明示します。戦場・被災者・現場の証拠に見えるような使い方はしません。

編集の独立性

運営会社や取引先との関係が記事に影響しうる場面を、事前の申告・担当の分離・読者への開示で管理します。詳しくは私たちについて広告についてをご覧ください。

この方針について

本方針は運用しながら見直します。改定した場合は、改定日と変更点を記載します。誤りや、方針と実際の記事が食い違っている点にお気づきの場合は、訂正のご連絡からお知らせください。