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人と暮らし/データ・資料

3,185の巣と「4万5,000〜5万つがい」。ウクライナのシュバシコウを数える

白いコウノトリ(シュバシコウ)の国際調査は1934年に始まり、1974年のあとは10年ごとに行われています。2024年の8回目では、ウクライナで3,185の巣が数えられ、協会はウクライナ全体の繁殖数を約4万5,000〜5万つがいと推計しました。数えた巣と推計の違い、巣の場所の変化、言い伝えを事典と調査報告からたどります。

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オリュカのひとこと

ウクライナのコウノトリは、どうやって数えられているのでしょう。最初の見出しで確かめられます。

ウクライナの村の電柱や屋根の上に、白いコウノトリ(ウクライナ語で лелека білий、和名シュバシコウ)が大きな巣をかけます。この鳥が何つがい巣をかけているのかは、1934年から続く国際的な調査で数えられてきました。日本のコウノトリとは別の種であることや、名前の訳し方は動植物の名前を日本語にする記事で扱っています。

2024年に行われた8回目の国際調査では、ウクライナで3,185の巣が数えられました。ただし、国全体に何つがいいるかという数字は、数えた巣の数とは別のもので、発表する主体と年によって違います。

1934年に始まった国際調査

ウクライナ鳥類保護協会(Українське товариство охорони птахів、BirdLife International のウクライナのパートナー)によれば、最初の国際調査は1934年にドイツのロシッテン鳥類観測所が組織しました。2回目は1958年、3回目は1974年で、そのあと10年ごとに行われるようになりました。最初から10年おきだったわけではありません。

2014〜2015年の7回目は、ドイツの自然保護団体NABUとBirdLife Internationalの共同事業で、NABUが各国の結果を取りまとめました。NABUの研究所によれば、この回の世界の繁殖数の推計は26万5,000〜28万つがいです。2024年の8回目について、ウクライナ鳥類保護協会は55か国が参加し、世界の繁殖数の暫定の推計は約33万つがいで、2014年から21%増えたと伝えています(2025年6月時点で最終データを出したのは41か国)。

ウクライナでは、国際調査とは別に国内の調査も重ねられてきました。6回目の国際調査のウクライナの報告書(ヴィタリー・フルィシチェンコ、カニウ自然保護区)は、国内で1931年、1958年、1974年、1984年、1987〜1988年、1994〜1995年に調査があったと書いています。

  1. オリュカ

    国全体の推計は、どの回でも同じ人が出しているのでしょうか。

  2. スウネ

    推計を出した人や機関は、回によって違うと、この表にあるよ。

  3. タブリ

    巣を数えた数と、国全体の推計とは別のものだと、これより前の段落に書いてあるよ。

回ごとのウクライナの数字

回・年数えた巣・つがいウクライナ全体の推計推計の主体
5回目(1994〜1995年)—1万5,000〜2万つがいフルィシチェンコ(1999年の論文。2004〜2005年の報告書が引用)
6回目(2004〜2005年)1万2,625つがい約3万つがい(±5,000)同じ報告書
7回目(2014〜2015年)—3万5,000〜4万5,000つがいNABUの集計表(出典はウクライナ鳥類保護協会、2014年)
8回目(2024年)3,185の巣約4万5,000〜5万つがいフルィシチェンコ(ウクライナ鳥類保護協会の発表)
1〜4回目のウクライナの数字は、本記事では確認できていない。出典:NABUの研究所が公開する6回目のウクライナの報告書と7回目の集計表、ウクライナ鳥類保護協会の発表(2026年9月26日確認)。

巣はどう数えるのか

ウクライナ鳥類保護協会の説明では、国際的な方法で「使われている巣」と数えるのは、つがいが少なくとも1か月、巣のそばにとどまっていた場合で、ひなが育ったかどうかは問いません。ひなの数は、ひなが大きくなった6月後半から7月前半に数えるのがよいとされます。

2024年の調査では、協会がスマートフォン用のアプリの記録の仕組みを用意し、86人のボランティアが1,210の巣の記録を寄せました。ボランティアの記録で巣が最も多かったのはキーウ州(247の巣)です。これとは別に、鳥類学者が7州(ハルキウ、ポルタヴァ、ドニプロペトロウシク、キロヴォフラード、チェルカーシ、キーウ、チェルニーヒウ)の40の調査区を調べました。調査区は一つか複数の村とその間の土地で、毎年同じ範囲を調べて、巣の数と繁殖の結果を記録します。

こうして集まった3,185の巣のうち、2,312の巣(約73%)でひなが育ったことが確認され、巣立ったひなは合わせて5,030羽、1つがいあたり平均2羽でした。協会は、南東部と東部からの記録は、全面的な戦闘のため少なかったと書いています。

「何つがいいるか」は、なぜ数字が分かれるのか

数えられた巣は、国全体のごく一部です。全体の数は、調べた地域の結果や、同じ村での前回との比較から推計されます。そのため、推計した人と年によって数字が違います。

  • 2004年について、フルィシチェンコは記録した1万2,625つがいに、調査区での増え方などを当てはめて約3万つがいと推計しました。
  • NABUの7回目の集計表は、2014年のウクライナを3万5,000〜4万5,000つがいとしています。
  • ウクライナ鳥類保護協会は、8回目の調査を始めるときの案内でフルィシチェンコの「毎年約3万〜3万5,000つがいが巣をかけている」という事前の見積もりを伝えました。調査のあとの発表では、2024年のウクライナの繁殖数は約4万5,000〜5万つがいで、「2014年の前回の国際調査と同じ水準を保っている」としています。

2014年の数字は、NABUの表(3万5,000〜4万5,000)と、協会の2024年の発表の読み方(2014年も同じ水準)で合いません。どちらかが誤りと決められる資料は、本記事では確認できていません。

巣はどこにあるか

2004〜2005年の報告書によれば、シュバシコウの多くはウクライナの西部と北部で巣をかけ、密度はヴォリーニ州とリヴィウ州のある北西部で最も高く、南と東へ行くほど低くなります。繁殖地の東の端はルハンシク、ドネツィク、ザポリッジャ、ヘルソンの各州とクリミアを通り、クリミアでは北部とスィヴァシ湖の沿岸で巣をかけていました。報告書は、繁殖地が少しずつ東へ広がっているとも書いています。

巣をかける場所も変わってきました。同じ報告書は、電柱の上の巣が前回(1994〜1995年)より増え、建物の上の巣は37.2%、木の上の巣は16.9%減ったとしています。平たい屋根の給水塔も、とくに東部でよく使われる場所です。8回目について協会は、電柱の上の巣の割合がほぼ80%に達したと発表しました。牧畜の衰えや草地・牧草地の耕作で餌場が減った所では巣がまばらになり、餌の多い場所、たとえば大都市の近くのごみの埋め立て地のまわりで巣が増えているとしています。

オリュカのひとこと

コウノトリにまつわる言い伝えには、どんなものがあるのでしょう。この見出しで確かめられます。

言い伝えの中のコウノトリ

カナダ・ウクライナ研究所(CIUS)の『Internet Encyclopedia of Ukraine』のコウノトリの項目(1993年刊行の事典が初出)は、ウクライナでは車輪を建物の上に据えて巣の土台にすることがあると書いています。同じ項目によれば、ウクライナやヨーロッパの民間の信仰では、コウノトリは人を守り助ける力を持つとされ、コウノトリの多い村は豊作に恵まれると考えられてきました。天気を知らせる鳥ともされ、落ち着きなく動くと天気が崩れ、片足で立つと寒くなり、くちばしを鳴らすと晴れる、という言い伝えを挙げています。巣のある家は平和に暮らせるという信仰や昔話での役割は、動植物の名前の記事でも紹介しています。

  1. オリュカ

    この鳥は、法律で「国の鳥」と決められているのでしょうか。

  2. スウネ

    国の象徴を決めているのは、この見出しの下によると別のものだけのようだよ。

  3. タブリ

    赤本の一覧に載っているかどうかも、この見出しの下で確かめられるよ。

「ウクライナの国鳥」という言い方

シュバシコウを「ウクライナの国鳥」と紹介する文章がありますが、ウクライナ憲法第20条が国家の象徴として定めているのは国旗・国章・国歌の三つで、鳥を国の象徴や国鳥に指定した法令は確認できませんでした。シュバシコウは、2021年に承認された赤本(レッドデータブック)の一覧にも載っていません。これらの点は動植物の名前の記事でくわしく扱っています。

出典と記事の記録出典 8件 · AIの利用 · 運営体制

出典・参考資料

  1. Результати VIII Міжнародного обліку лелек1934年のロシッテン、1958・1974年、以後10年ごと。2024年の3,185の巣・2,312・約73%・5,030羽、SMART の86人・1,210の巣、西部の413件、キーウ州247、7州40調査区、電柱ほぼ80%、埋め立て地、推計4万5,000〜5万つがい、2014年と同じ水準
    発行:ウクライナ鳥類保護協会(BirdLife Ukraine) 確認日:2026-09-26
  2. VIII-й міжнародний облік лелеки білого: світова популяція зросла, але є регіональні ризикиNABUとBirdLife International、55か国、2025年6月時点で41か国が最終データ、約33万つがい、21%増、最終報告は2025年秋の予定
    発行:ウクライナ鳥類保護協会 確認日:2026-09-26
  3. VIIІ Міжнародний облік лелеки білого使われている巣の定義、ひなを数える時期、フルィシチェンコの事前の見積もり3万〜3万5,000つがい
    発行:ウクライナ鳥類保護協会 確認日:2026-09-26
  4. Numbers of the White Stork Ciconia ciconia in Ukraine in 2004-2005Vitaly Grishchenko。1万2,625つがい、約3万±5,000、1994〜1995年の1万5,000〜2万、国内調査の年、分布と密度、繁殖地の東の端、巣の場所の変化
    発行:NABU Michael-Otto-Institut(6回目の国別報告) 確認日:2026-09-26
  5. 7. Weißstorchzensus 2014/2015NABUとBirdLife Internationalの共同、NABUの取りまとめ、世界26万5,000〜28万つがい
    発行:NABU Michael-Otto-Institut 確認日:2026-09-26
  6. Table 1. Results of the international white stork census 2004/05 and 2014/15ウクライナ30,000と35,000〜45,000、出典USPB 2014
    発行:NABU Michael-Otto-Institut 確認日:2026-09-26
  7. Stork車輪の巣の土台、民間の信仰、豊作、天気の言い伝え、昔話。1993年の事典が初出
    発行:Internet Encyclopedia of Ukraine(CIUS) 確認日:2026-09-26
  8. Конституція України第20条:国家の象徴
    発行:ウクライナ最高会議 法令データベース 確認日:2026-09-26

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