日本で暮らし始めたときの相談窓口──ウクライナ語で相談できる場所も
日本で暮らし始めた人が、まずどこに相談できるかの地図です。ウクライナ語で相談できる窓口、FRESC、住んでいる自治体の窓口、医療、子どもの学校、仕事、日本語の学習まで。掲載した窓口は2026年9月23日時点で案内が続いているものです。すでに終わった窓口もあるので、そこから先に書きます。個別の手続きの判断はこの記事ではできません。
この記事は、日本で暮らし始めた人が「まずどこに相談できるか」を確かめるための地図です。手続きが自分の場合どうなるかは書きません。在留資格や申請の判断は人によって違い、この記事からは決められません。そこは資格のある人に相談してください。
ここに載せた窓口は、2026年9月23日に、それぞれの機関のページを開いて、いまも案内されていることを確認したものだけです。確認できなかったものは載せていません。ただし制度は動きます。電話をかける前に、もう一度そのページを見てください。
先に、終わった窓口の話
出入国在留管理庁が置いていた「ウクライナ避難民ヘルプデスク」は、すでに終了しています。同庁のページに、こう書かれています。
2024年3月31日でウクライナ避難民ヘルプデスクは終了しました。
出入国在留管理庁「ウクライナ避難民ヘルプデスク」(2026年9月23日確認)。同じ内容がウクライナ語とロシア語でも併記されている
ロシアによるウクライナへの全面侵攻の直後に作られた案内には、この窓口の連絡先がそのまま載っていることがあります。古い配布物やまとめ記事を見つけたら、まず日付を見てください。この記事も同じで、上の確認日より先は保証できません。同じページは、現在の相談先として公益財団法人アジア福祉教育財団 難民事業本部(RHQ)の電話相談を案内しています。
ウクライナ語で相談できる窓口は、あります
2026年9月23日時点で、次の二つが案内されています。
- 難民事業本部(RHQ)の電話相談 0120-400-250。受付時間は平日9:30〜12:30、13:30〜17:00。対応言語は日本語、英語、フランス語、ウクライナ語、ロシア語。出入国在留管理庁が、終了したヘルプデスクの後継の相談先として掲載しています。
- 外国人在留支援センター(FRESC/フレスク)のヘルプデスク ナビダイヤル 0570-011000。午前9時から午後5時まで。土曜日、日曜日、祝日、年末年始は休み。同庁のページは「日本語のほか、12言語(英語、中国語、韓国語、スペイン語、ポルトガル語、フィリピン語、インドネシア語、タイ語、ベトナム語、ネパール語、ウクライナ語、ロシア語)」と書いています。
地方の入管事務所には「ウクライナ避難民受入支援担当」も置かれています。ただし同庁は「外国語での相談の場合、通訳の都合により相談を受けられるまで時間がかかることがあります。」と書いています。
正直に書いておくと、ウクライナ語の通訳は、いつでも用意されているわけではありません。同庁は2026年9月23日の時点でも、ウクライナ語の通訳に協力してくれる人を、締切を定めずに募集し続けています。裏返せば手は足りていないということです。日本語が話せる人に同席してもらえるなら、そのほうが早く進むことがあります。
FRESCは「窓口の集まり」だと思っておく
FRESCは東京都新宿区四谷にある施設で、同庁のページによれば八つの機関が入っています。出入国在留管理庁、東京出入国在留管理局、東京法務局人権擁護部、日本司法支援センター(法テラス)、東京労働局外国人特別相談・支援室、東京外国人雇用サービスセンター、外務省ビザ・インフォメーション、ジェトロです。
大事なのは、ここに法テラスが入っていることです。在留や契約や労働で法律の問題に行き当たったとき、この記事も行政の案内ページも答えを出せません。公的な入口があるという事実だけ覚えておいて、何がどこまで利用できるかはその場で確認してください。
住んでいる場所の窓口は、国の窓口とは別にある
国の制度と自治体の制度は別です。国民健康保険の手続きも学校の相談も、実際に動くのは市区町村で、自治体ごとに窓口の名前も対応する言語も違います。
全国の自治体をこの記事に並べることはできません。かわりに、探す場所を一つだけ示します。出入国在留管理庁の「あなたの住んでいるところの相談窓口を探す」(https://www.moj.go.jp/isa/12_00227.html)です。都道府県、対応言語、相談方法(対面・電話・メール・LINE・その他のSNS)で絞り込めます。日本語と英語の一覧のPDFも置かれています。
自分の都道府県を選び、言語にウクライナ語があるかを見る。無ければ英語やロシア語、やさしい日本語で受けている窓口を探す。この順番が、いちばん遠回りが少ないはずです。
医療と保険
出入国在留管理庁は「日本で医療を受けるときは、国民健康保険への加入が必要になります。国民健康保険に加入すれば、病気やけがで病院に行っても、医療費の20%か30%を払うだけですみます。」と説明しています。同じページは、40歳以上の人は介護保険に加入することになり、介護が必要になったときは費用の10%の負担で介護サービスを受けられる、とも書いています。
手続きをする場所は、住んでいる市区町村の役所です。自分が加入の対象になるかは在留の状況によって変わるので、ここでは断定しません。役所か、上の相談窓口で確かめてください。病院で言葉に困るときのために、難民事業本部がウクライナ語の「医療用語集」をPDFで公開しており、同庁のページからリンクされています。
子どもの学校
相談先は学校の種類で分かれます。同庁のページは、小学校と中学校については「近くの市区町村の役場に相談してください。どちらも、教育委員会というところがあり、相談にのってくれます。」、高校については住んでいる都道府県の役場、大学と高等専門学校については行きたい学校そのものに聞く、と案内しています。
国の相談先としては、文部科学省が就学と日本語教育のヘルプデスクを置いています。同省自身のページに載っているのは、メール ukraine-helpdesk@mext.go.jp、電話 +81-3-5253-4111(同省は「お金がかかります」と注記)、相談できる時間は平日の午前9時30分から午後6時15分まで、対応言語はやさしい日本語と英語の2言語です。電話は代表番号で担当係へ転送されるため、同省自身が「メールでのお問い合わせをお薦め致します」と書いています。ウクライナ語での対応は書かれていません。
働くこと
ここがいちばん注意の要るところです。日本で働けるかどうか、どんな仕事ならよいかは、その人の在留資格によって違います。同じようにウクライナから来た人でも、持っている在留資格は同じではありません。誰がどう当てはまるかは、この記事では書きません。
確認先だけ示します。在留資格の話は出入国在留管理庁です。同庁は、避難を目的として「短期滞在」の在留資格で入国したウクライナ国籍の人、またはウクライナに常居所を有する外国籍の人について、「原則として、就労可能な『特定活動(1年)』への在留資格変更許可申請が可能です。」と案内しています。これは申請ができるという案内であって、許可の保証でも、すべての人に当てはまるものでもありません。自分がどうかは入管の窓口かFRESCヘルプデスクで聞いてください。
仕事探しのほうはハローワークです。同庁のページは「ハローワークは、国の職員が、あなたが仕事を探すお手伝いをするところです。お金はかかりません。」と書いています。なお、ハローワークのウクライナ語での電話相談は、確認できていません。
日本語を勉強する
独立行政法人国際交流基金の教材『いろどり 生活の日本語』入門には、ウクライナ語版があります(https://www.irodori.jpf.go.jp/ua/)。説明がウクライナ語で書かれていて、教材と音声は無料でダウンロードできます。対面の日本語教室は自治体や国際交流協会が持っていることが多く、有無も費用も場所によって違います。これも上の相談窓口検索から自分の地域を見るのが確実です。
どこに聞けばいいか分からないとき
相談先が見つからないのは珍しいことではありません。窓口が分野ごとに分かれているうえ、国と自治体で別だからです。そのときの順番です。
- 分野が分からないときは、まず言語で探す。出入国在留管理庁の相談窓口検索で、自分の都道府県と言語を指定する。
- それでも分からなければ、FRESCヘルプデスク(0570-011000)へ。在留・人権・法律・労働・雇用の窓口が同じ施設にあります。
- ウクライナ語で話したいときは、難民事業本部(0120-400-250)。
- 暮らしの手続きは、住んでいる市区町村の役所。役所に外国人相談の窓口が置かれていることもあります。
- 法律の問題になりそうなら、資格のある人に。FRESCには法テラスが入っています。
- 案内を見つけたら、日付を見る。終わった窓口の番号が残っていることがあります。
| 窓口 | 主に相談すること | ウクライナ語 |
|---|---|---|
| 難民事業本部(RHQ)電話相談 0120-400-250 平日9:30〜12:30、13:30〜17:00 | 暮らしのこと全般(出入国在留管理庁が現在の相談先として案内) | あり(ほかに日本語・英語・フランス語・ロシア語) |
| FRESCヘルプデスク 0570-011000 午前9時〜午後5時、土日祝・年末年始休み | 在留、人権、法律、労働、雇用などの入口 | あり(日本語のほか12言語) |
| あなたの住んでいるところの相談窓口を探す(出入国在留管理庁のウェブページ) | 自分の都道府県の窓口を、言語と相談方法で探す | 言語で絞り込んで確認する |
| 市区町村の役所 | 国民健康保険、小中学校、暮らしの手続き | 自治体による |
| 文部科学省ヘルプデスク ukraine-helpdesk@mext.go.jp | 就学と日本語教育 | なし(やさしい日本語と英語) |
| ハローワーク | 仕事探し(無料) | 確認できていない |
最後に一つだけ。この記事は窓口がどこにあるかを示すものです。あなたがどの制度に当てはまるか、申請が通るかどうかは、ここには書いてありません。それを決められるのは、あなたの書類を実際に見た、権限のある人だけです。
出典・参考資料
- ウクライナ避難民ヘルプデスク(「2024年3月31日でウクライナ避難民ヘルプデスクは終了しました。」の記載、および現在の相談先として案内されている難民事業本部の電話番号0120-400-250・受付時間・対応言語。日本語・ウクライナ語・ロシア語の併記を、別々の質問で2回読み取って同一であることを確認)
発行:出入国在留管理庁 確認日:2026-09-23 - 外国人在留支援センター(FRESC/フレスク)(施設に入る8機関、ヘルプデスクのナビダイヤル0570-011000、受付時間「午前9時から午後5時まで ※土曜日、日曜日、祝日、年末年始はお休み」、「日本語のほか、12言語(英語、中国語、韓国語、スペイン語、ポルトガル語、フィリピン語、インドネシア語、タイ語、ベトナム語、ネパール語、ウクライナ語、ロシア語)」。別々の質問で2回読み取って同一であることを確認)
発行:出入国在留管理庁 確認日:2026-09-23 - あなたの住んでいるところの相談窓口を探す(「都道府県・対応言語・相談方法で検索できます」、相談方法に対面・電話・メール・LINE・その他SNSが含まれること、日本語版・英語版の一覧PDFが置かれていることを確認)
発行:出入国在留管理庁 確認日:2026-09-23 - 日本に在留しているウクライナのみなさんへ/Українцям, які проживають в Японії.(相談窓口・生活情報の一覧ページ。各項目のリンク先を確認)
発行:出入国在留管理庁 確認日:2026-09-23 - ウクライナ避難民受入支援担当(地方入管事務所に窓口が置かれていること、「外国語での相談の場合、通訳の都合により相談を受けられるまで時間がかかることがあります。」の記載を確認)
発行:出入国在留管理庁 確認日:2026-09-23 - 医療・介護・保育でお困りのウクライナのみなさんへ(国民健康保険と介護保険の説明、ウクライナ語「医療用語集」へのリンクを確認)
発行:出入国在留管理庁 確認日:2026-09-23 - 小学校・中学校・高校・高等専門学校・大学に行きたいウクライナのみなさんへ(小中は市区町村の教育委員会、高校は都道府県、大学・高専は学校そのものに相談する旨、授業料が無料である旨を確認)
発行:出入国在留管理庁 確認日:2026-09-23 - 就労を希望するウクライナ避難民のみなさんへ(「ハローワークでは、国の職員が、あなたが仕事を探すお手伝いをします。お金はかかりません。」の記載を確認)
発行:出入国在留管理庁 確認日:2026-09-23 - 在留資格「特定活動(1年)」への変更許可申請について(対象者の記載、および「原則として、就労可能な「特定活動(1年)」への在留資格変更許可申請が可能です。」の記載を確認)
発行:出入国在留管理庁 確認日:2026-09-23 - ウクライナ語の通訳支援にご協力いただける方の募集について(募集が現在も掲載されており、締切の記載がないことを確認)
発行:出入国在留管理庁 確認日:2026-09-23 - ウクライナから避難されている方々への支援(文部科学省ヘルプデスク。相談できる時間「午前9時30分から午後6時15分まで(平日)」、電話「+81-3-5253-4111(お金がかかります)」が代表電話である旨、メール ukraine-helpdesk@mext.go.jp、「対応言語(2カ国語)やさしい日本語、英語」、メールでの問い合わせを勧める注記。別々の質問で3回読み取り、0120で始まる番号がページ上にないことも確認)
発行:文部科学省 確認日:2026-09-23 - ウクライナ避難民の支援事業(難民事業本部がウクライナ避難民および補完的保護対象者の支援事業を行っていること、詳細は出入国在留管理庁のサイトを案内していることを確認)
発行:公益財団法人アジア福祉教育財団 難民事業本部(RHQ) 確認日:2026-09-23 - 『いろどり 生活の日本語』入門 ウクライナ語版/ІРОДОРІ Японська для життя в Японії «Вступний рівень»(ウクライナ語版が公開されており、教材と音声が無料でダウンロードできることを確認)
発行:独立行政法人国際交流基金 日本語国際センター 確認日:2026-09-23 - 外国人生活支援ポータルサイト(分野別の多言語生活情報と、相談窓口検索ページへの導線を確認)
発行:出入国在留管理庁 確認日:2026-09-23 - ウクライナ避難民に関する情報(ウクライナ避難民の入国者数・在留者数のページ。本文では数値を使っていないが、上記各ページの親ページとして確認)
発行:出入国在留管理庁 確認日:2026-09-23 - ハローワークが仕事探しを手伝います/Hello Work допомагає знайти роботу(PDF。出入国在留管理庁が現在も掲載しているリーフレット。ローカルでテキストを抽出して内容を確認。作成日は文書のプロパティ上2022年5月10日)
発行:厚生労働省(出入国在留管理庁サイトに掲載) 確認日:2026-09-23
訂正・更新の記録
- 題名を改めました(旧題:日本で暮らし始めるとき、まずどこに相談できるか — 2026年9月に開いている窓口を確かめた)
記載内容に誤りを見つけた場合は、訂正のご連絡からお知らせください。確認のうえ、訂正した内容と経緯を記事に記載します。
