
記事の分野
文化・歴史
料理、音楽、文学、工芸。ウクライナの文化と、その背景にある歴史。
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刺繍ではなく、織りで模様を出す。クロレヴェツのルシュヌィク
ウクライナ北東部スームィ州の町クロレヴェツでは、儀礼の布ルシュヌィクの赤い模様を、針ではなく機で織り出してきました。「拾い織り」の技法と模様、婚礼や葬儀での使われ方、事典ごとに違う始まりの年、2012年からの国の無形文化遺産一覧と2020年の地理的表示の登録をまとめます。
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夏は森の上で暮らす。フツルの山の放牧とブルィンザ
ウクライナ西部のカルパティア山地では、森の上の草地「ポロニナ」に夏のあいだ羊と牛を上げ、小屋と囲いで暮らしながら乳からチーズのブルィンザを作ってきました。季節の集落の形、1930年代の放牧の規模、国の無形文化遺産一覧への記載、2019年と2020年の地理的表示の登録をまとめます。
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壺と水差しと粘土の動物、ポルタヴァ州オピシュニャの陶器
ポルタヴァ州の町オピシュニャは、質の良い粘土に恵まれ、何百年も陶器を作ってきました。2012年に国の無形文化遺産に定められたオピシュニャの陶器の中身、陶工の一家、1929年の組合に始まり2002年に止まった工場、1986年に生まれた国立の陶芸博物館=保護区をまとめます。ユネスコの一覧には、2026年9月時点で載っていません。
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筆も絵の具も自分で作った画家、カテルィナ・ビロクール
キーウ州の村ボフダニウカで生涯を過ごしたカテルィナ・ビロクール(1900〜1961年)は、学校に通わず、自分で作った筆と絵の具で花を描き始めた画家です。100を超える種類の花を描いた作品、世に出るきっかけになった歌手への手紙、1954年のパリの展示と、よく語られる「ピカソの言葉」の出どころをまとめます。
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ウクライナで最初の紙幣と切手を描いた、ヘオルヒー・ナルブト
2026年3月9日は、グラフィック・デザイナーのヘオルヒー・ナルブト(1886〜1920年)の生誕140年でした。ウクライナ人民共和国の最初の紙幣と切手の図案を描き、1917年にキーウで開かれた美術アカデミーで教え、のちに学長を務めた人です。紙幣、国章、文字、本に残した仕事と、34年の生涯をまとめます。
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歌い出す人と高い声がいないと歌えない、ドニプロペトロウシク州のコサックの歌
一人が歌い出し、もう一人が高い声で旋律を導き、残りの人が中と低い声で支える。ドニプロペトロウシク州の村の合唱団が歌うコサックの歌は、2016年にユネスコの緊急保護一覧に載りました。担い手の年齢、声の役割、緊急とされた理由、2020年の報告の中身を、申請書と決定から読みます。
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1万4千のことわざをどう並べたか。ノミスとフランコの集成
ウクライナのことわざは、19世紀に番号をつけた本にまとめられました。1864年のノミスの集成はテーマごとに、1901〜10年のフランコの集成は見出し語のアルファベット順に、何万ものことわざを並べています。筆名の主、並べ方の違い、原本の番号とページつきのことわざ7例を紹介します。
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山の霊と羊飼いの夏、コツュビンシキー『忘れられた祖先の影』
映画『火の馬』の原作、ミハイロ・コツュビンシキーの中編小説『忘れられた祖先の影』(1911年)は、カルパティアの高地に暮らすフツルの村の物語です。対立する家に生まれたイヴァンとマリチカ、夏の放牧地の暮らし、山の霊と呪術師。作家の生涯と、村に滞在した年を事典で確かめながら、小説の中身をたどります。
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400編のうちキツネが55編。1916年に一冊になった動物の昔話
ウクライナ語で動物が主役の民衆の話は「バイカ」と呼ばれ、人が主役の「カズカ」と区別されてきました。1916年、民俗学者フナチュークはこの話を400編集め、動物ごとに並べた2巻本にしました。誰がどこで記録したか、キツネやオオカミの話がどう分けられたか、戦争で刊行が遅れた経緯を、本の序文と目次からたどります。
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トロイアの英雄がコサックになる、コトリャレウシキー『エネイーダ』
ウェルギリウスの叙事詩の英雄アエネアスを、ウクライナの話し言葉でしゃべるコサックの若者に書き換えた『エネイーダ』。ハルーシュキやボルシチが並ぶ宴の場面、10行の連という新しい詩の形、そしてこの作品がウクライナ語を文学の言葉にしていった意味を、事典と本文からたどります。2026年には初めての日本語訳が出ました。