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ビジネス・復興/解説

予算1億8,700万フリヴニャのアニメ映画『マウカ』と制作スタジオ

レーシャ・ウクラインカの戯曲をもとにしたアニメーション映画『マウカ 森の歌』は、2016年に国の公募に選ばれ、2023年3月にウクライナで公開されました。構想から公開までの年表、予算と国の資金、国家映画庁が発表した「独立以来最高」の興行収入が何と比べた数字なのか、国外での公開と続く企画を、制作会社と国の発表からまとめます。

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オリュカのひとこと

アニメ映画『マウカ』は、どんな会社が作ったのでしょう。最初の見出しで確かめられます。

2023年3月2日、ウクライナの映画館でアニメーション映画『マウカ 森の歌』(Мавка. Лісова пісня)が公開されました。制作はキーウのアニメーションスタジオ、アニマグラード(Animagrad)で、スタジオはFILM.UAグループに属しています。

もとになったのは、レーシャ・ウクラインカが1911年に書いた戯曲『森の歌』です。森の精マウカが主人公の戯曲そのものはレーシャ・ウクラインカと『森の歌』の記事で、民間伝承のマウカはウクライナの精霊たちの記事で扱っています。同じ戯曲は、ソ連の時代にもユーリー・イリエンコ監督が実写映画にしています(『現代ウクライナ百科事典』は1978年、Internet Encyclopedia of Ukraine は1980年とする)。以下は、国家映画庁と制作会社の発表、ウクライナのメディアの報道による、作品の年と数字です。

年表:構想から公開まで

年月出来事典拠
2014年アニメーション映画にする構想が生まれる制作会社の公式サイト
2015年FILM.UAがアニメーションの制作の開始を発表するdev.ua(2023年3月2日)
2016年9月国家映画庁の第9回の公募に選ばれ、総予算の30%にあたる国の資金を得るデテクトル・メディア(2017年1月12日)
2017年3月フランスのボルドーで開かれた欧州のアニメーション長編の企画見本市「カートゥーン・ムービー」に、「コンセプト」の部門で参加。ウクライナの企画として初めてデテクトル・メディア、制作会社
(2017年1月の時点)ウクライナでの公開は「2018年末〜2019年初め」の予定とされていたデテクトル・メディア
制作の終盤新型コロナウイルスの流行と、2022年2月24日に始まったロシアによるウクライナへの全面侵攻のもとで作業が続き、国際契約の期限どおりに完成した制作会社
2023年3月2日ウクライナで公開されるdev.ua、Forbes Ukraine
2023年3月21日公開から3回の週末で642,671枚、81,848,415フリヴニャ国家映画庁
2023年5月10日公開10週で1,144,522枚、143,930,311フリヴニャ国家映画庁
2023年11月制作会社が、ウクライナと国外の興行で8か月に2,000万ドルを得たと発表するForbes Ukraine(2023年11月16日)
2026年2月末同じ「マウカの世界」の実写映画『マウカ 本当の神話』がウクライナで公開されるForbes Ukraine(2026年6月17日)
国家映画庁の発表(2023年3月21日・5月10日)、制作会社の公式サイトの発表、dev.ua・デテクトル・メディア・Forbes Ukraine の記事から作成(2026年9月26日時点)。販売枚数と興行収入はウクライナ国内の数字。

構想の年は制作会社の説明(2014年)で、Forbes Ukraine は制作に「7年」かかったと書いています。企画・製作・公開のどこから数えるかで年数は変わります。2016年に選ばれてから公開まで、当初の予定より4年ほど延びました。

  1. オリュカ

    国の資金は、予算のうちどれくらいを占めているのかな。

  2. スウネ

    割合の数字は、この見出しの下で募集のときといまとで違うようだよ。

  3. タブリ

    予算の総額が変わってきた経緯は、この見出しの下で確かめられるよ。

予算と国の資金

アニマグラードのCEOで製作者の一人、イェホル・オレソウは、公開日の2023年3月2日に dev.ua の取材に答え、最終的な予算は1億8,700万フリヴニャ、そのうち国の資金は4,950万フリヴニャだと述べています。単純に割ると、国の資金は予算の約26%です。2016年の公募の時点では「総予算の30%」と報じられており(デテクトル・メディア)、予算の総額は制作のあいだに変わっています。

オレソウによれば、費用の中心は開発、世界観と登場人物・舞台のモデル作り、アニメーションと視覚効果、ポストプロダクションで、制作のピークには250人を超える人が関わりました。国家映画庁の発表は、米国国際開発庁(USAID)の支援も受けたと記しています。Forbes Ukraine は2023年11月、制作会社が同年4月に、国内外のあらゆる権利の販売で1,000万ドルを集めれば採算が合うと説明していたと伝えました。

国が映画にどう出資し、利益が出たときにどれだけを国に返すのかという仕組みは、映画支援法の記事で扱っています。

オリュカのひとこと

「独立以来最高」とは、何と比べての言い方なのでしょう。この見出しで確かめられます。

興行収入の記録

「独立以来最高」は何と比べているのか

公開から3週後の2023年3月21日、国家映画庁は『マウカ』が「独立以来、最も興行収入の多いウクライナ映画になった」と発表しました。この言い方には、比べる範囲の条件が三つあります。

  • 比べているのはウクライナ映画どうしで、外国映画を含む全作品の順位ではない
  • 期間は1991年の独立より後で、ソ連の時代の作品とは比べていない
  • 金額はその時々のフリヴニャの額面で、物価の変化を調整したとは書かれていない

dev.ua は公開日の記事で、それまでに最も興行収入の多かったウクライナ映画を、2018年のコメディ『クレイジー・ウェディング』(Скажене весілля)の5,490万フリヴニャとしていました。

制作会社は、もう少し広い範囲の比較も発表しています。公式サイトの発表では、次のとおりです。

  • 興行収入と販売枚数の両方で、独立以来のウクライナ映画の記録を作った
  • ディズニーやピクサーなどの作品を含め、ウクライナで公開されたアニメーション映画の中で最も成功した作品になった
  • 独立以来ウクライナで公開された全作品の中では3位。上にあるのは『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』(2021年)と『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』(2022年)
  • 2023年の10か月間で、ウクライナの全興行収入の9%、ウクライナ映画の興行収入の51%を占めた

これらは制作会社自身の集計です。最終的な国内の興行収入について、Forbes Ukraine は2023年11月、配給会社キノマニアのデータとして1億5,590万フリヴニャ(約430万ドル)と伝えています。

国外での公開

制作会社は、『マウカ』が148か国の映画館で公開され、32の言語に吹き替えられたと発表しています(公式サイトの発表。2023年秋の欧州のアニメーション業界の催し「カートゥーン・ビジネス」での報告を伝えたもの)。Forbes Ukraine が伝えた制作会社のデータでは、国外で切符が最も多く売れたのはフランス(55万1,000枚、410万ドル)で、ポーランド(48万枚、220万ドル)、イタリア(18万8,000枚、130万ドル)が続きます。

同じ発表によれば、多くの国で、現地の言語の吹き替え版と同時に、ウクライナ語の版も上映されました。

続く企画

制作会社は2023年、フランスのアニメーションスタジオ TeamTo と組んだシリーズ、アニメーションの続編、12歳以上に向けた実写の長編をつくる計画を明らかにしました。実写の『マウカ 本当の神話』(Мавка. Справжній міф)は2026年2月末にウクライナで公開され、FILM.UAグループのCEOセルヒー・ソザノウシキーは Forbes Ukraine に、興行収入はウクライナで約50万ドル、国外で約75万ドルだと話しています(2026年6月17日時点。国外の上映は続いていた)。

出典と記事の記録出典 9件 · AIの利用 · 運営体制

出典・参考資料

  1. «Мавка. Лісова пісня» стала найкасовішим українським фільмом за часів Незалежності!2023年3月21日、3週末の販売枚数と興行収入、支援機関と配給会社
    発行:Державне агентство України з питань кіно 確認日:2026-09-26
  2. За десять тижнів «Мавки» у національному прокаті було продано 1 144 522 квитків, а касові збори склали 143 930 311 грн2023年5月10日
    発行:Державне агентство України з питань кіно 確認日:2026-09-26
  3. Український мультфільм «Мавка. Лісова пісня» від студії Animagrad (FILM.UA) став одним з найуспішніших міжнародних релізів незалежної анімації 2023 року148か国・32言語、2014年の構想と2017年のボルドー、国内の記録と順位・シェア、続く企画。日付の記載なし
    発行:MAVKA the forest song(FILM.UA Group の作品公式サイト) 確認日:2026-09-26
  4. На екрани виходить український мультфільм «Мавка. Лісова пісня» за 187 млн грн2023年3月2日、公開日、2015年の発表と2016年の公募、イェホル・オレソウの談話:予算と国の資金、制作の人数、それまでの最高記録『Скажене весілля』
    発行:dev.ua 確認日:2026-09-26
  5. «Мавка. Лісова пісня» їде на європейський пітчинг повнометражних мультфільмів Cartoon Movie2017年1月12日、2016年9月の第9回公募と総予算の30%、2017年3月のボルドー、当時の公開予定
    発行:Детектор медіа 確認日:2026-09-26
  6. Мультфільм «Мавка. Лісова пісня» зібрав у прокаті $20 млн2023年11月16日、制作会社の発表:8か月で2,000万ドル、国別の枚数と額、配給会社キノマニアの国内の額、採算の目安、予算と国の資金
    発行:Forbes Ukraine 確認日:2026-09-26
  7. Фентезі «Мавка. Справжній міф» від Film.ua зібрало в міжнародному прокаті у 1,5 раза більше, ніж в Україні2026年6月17日、実写映画の公開時期と興行収入。セルヒー・ソザノウシキーの談話
    発行:Forbes Ukraine 確認日:2026-09-26
  8. Іллєнко Юрій Герасимович映画『Лісова пісня. Мавка』1978年
    発行:Енциклопедія Сучасної України 確認日:2026-09-26
  9. Illienko, YuriiLisova pisnia—Mavka, 1980
    発行:Internet Encyclopedia of Ukraine(CIUS) 確認日:2026-09-26

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